PHP  エクセル10倍活用術              操作編

 ・数値項目の層別分析をする(数値項目のグループ化)

 


操作の概要

 ここでは、 数値データをグループ化して、グラフ化して、ヒストグラム分析をする操作方法を
説明をします。
 (ここでは数値を持つ項目を行欄に入れて、グループ化する操作を説明します)
 

操作の流れ

下図のような「社員名簿」があります

  • ここでは下図のような項目名を持った、89名の社員名簿データがあります。

  • このデータの数値項目は「年齢」です。他に金額も数量もありません。しかし、このようなデータでもピボットテーブルで分析は出来ます。
    それも以下説明して行きます。

ピボットテーブルを指定します

  1. 表内の任意のセル1つをクリックしておきます。ここではA1をクリックしています。

  2. メニューバーの【データ】→【ピボットテーブルとピボットグラフ レポート】をクリックします。

ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-1/3 が表示されます

  1. ピボットテーブル/ピボットグラフ ウィザード-1/3 が表示されました。

  2. ここではExcelの表から、ピボットテーブルを作成するので、この1/3の所で【完了】とします。

新規シートに白紙のピボットテーブルが表示されます

  1. 新規シートに下図のように、ピボットテーブルを作成する為の白紙のグラフ表と『ピボットテーブルのフィールドリスト』と『ピボットテーブルのツールバー』が表示されます。

年齢別人数表を作成します

  1. 『ピボットテーブルのフィールドリスト 』より、「年齢」を行欄へドラッグします。

  2. 「氏名」をデータ欄にドラッグします。

    これで、23歳から73歳までの、年齢別人数表が出来ました。

  • 「年齢」は数値項目です。しかし、行欄に入れる事も出来ます。
    (行欄と列欄には、基本的に「担当者名」などの文字項目を入れます)
     
  • 「氏名」は文字項目です。数値データではありません。
    その項目をデータ欄にドラッグすると、当然「合計」は出来ません。
    文字項目をデータ欄にドラッグすると、件数集計となります
    件数とは、行数のカウントです。この社員名簿の氏名のように、重複する項目がたい場合には、正しく件数集計が出来ます。
     
  • その機能を利用して、ここでは、年齢別の人数表が作成出来ます。

 

これより、ピボットグラフを作成してみましょう

  1. ピボットテーブルツールバーからでも、標準ツールバーからでも良いので、  (グラフウィザート)をクリックします。

  2. 別シートに、ピボットグラフが表示されました。

年齢をグループ化指定します

  • 年齢別人数グラフが出来ました。これでも会社の年齢構成はわかるのですが、さらに大きく動向をつかむ為に、年齢をグループ化してみます。
  1. ピボットテーブルのシートに戻ります(今表示されたピボットグラフの右側のシートが、このピボットグラフの元のピボットテーブルです)。

  2. ここでは、A列のA4以降A32までの(「年齢」の項目ボタンでも、年齢の内容表示のセルでもOKです)任意のセルを1つクリックします。ここでは、A6のセルをクリックしました。

  3. 右クリックします。

  4. 表示されたメニューより、【グループと詳細の表示】→【グループ化】とクリックします。

グループ化の値を指定をします

  • 数値項目のグループ化の指定をしたので、最小値と最大値が自動的に表示されています。
    又単位として、既定値として全体を10分類する位の値が表示されています。
  1. 表示された 「グループ化」のダイアログにて、 ここでは「先頭の値」として、「20」を入力します(20歳よりと指定します)。

  2. 末尾の値は、このままで良いとします。

  3. 単位は、5歳区切りで表示させたいので、ここでは「5」と入力します。

  4. 【OK】をクリックします。

グループ化されて表示されました

  • 下図のように年齢が5歳区切りに、グループ化されたピボットテーブルとなりました。

 

元のピボットグラフに戻ってみます

  1. 操作8〜9で作成したピボットグラフのシートに戻ります(今のピボットテーブルの左となりのグラフシートです)。

  2. ピボットグラフが、5歳区切りのピボットグラフに変更されています。

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このピボットグラフを、完全なヒストグラムにしてみましょう−1

  • ヒストグラムは、グラフの棒の間隔がないものが完全です。
    そこで、グラフの間隔をなくしてみます。

  1. 表示されている棒グラフをクリックし、棒の上で右クリックします。

  2. 【データ系列の書式設定】をクリックします。

    または(操作1〜2の変わりに)、棒グラフをクリックし、ダブルクリックします。

このピボットグラフを、完全なヒストグラムにしてみましょう−2

  1. 表示された「データ系列の書式設定」ダイアログにて、【オプション】タブをクリックします。
  2. 「棒の間隔」の欄で、間隔を「0」とします。
  3. 【OK】をクリックします。

棒の間隔はなくなりました

  • 棒グラフの間隔はなくなり、完全なヒストグラムになりました。

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課別の分析をしてみましょう

  • グループ化の操作とヒストグラム作成の操作は以上で終了です。
  • ここからは、今作成したヒストグラムを利用して、データ分析をしてみましょう。
  1. 「所属 部」と「所属 課」をページ欄へドラッグします。

  2. 「性別」を系列欄へドラッグします。

  3. 全社員の性別、年齢別の構成グラフとなりました。

    ここより、条件欄の、所属部や所属課の条件を変えた、スライス分析が出来ます。
    又系列欄に入れた「性別」を「役職」に変えて、ダイス分析も出来ます。

 

  • この数値データのグループ化は、いろいろと分析の際に役立ちます。

    ここでは例として使用しませんでしたが、例えば「売上単価」などの項目があるデータリスト表からは、『売上単価別売上金額』や『売上単価別売上個数(重複する文字列がないデータの場合のみ)』などの分析に役立ちます。

    つまり、売上単価は業種によりかなりの数がある場合が多いです。そのままグラフにしても読み切れない場合も多いです。その場合に、グループ化すると、ある単価グループごとの傾向が簡単に掴めます。
     
  • ここでは、あえて社員名簿のような、売上額などの数値データがないデータリスト表からもピボットテーブルとピボットグラフにより、いろいろと分析も出来る事も含めて説明しました。

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  • データ分析の考え方や、ピボットテーブルやピボットテーブルの考え方や操作は、筆書の本にて詳細に説明しています。

    『Excelでマスターする ビジネスデータ分析 実践の極意』(アスキー・メディアワークス社)
    上記より amazon.co.jp の本の購入へリンクしています。
    またこのWebと同じ、suminaka.com の「書籍・ツールのご紹介」からでも、リングで進めます。

    ここでは全ては語れませんので、是非上記の本を参照して頂ければ思います。
    この本は2003年に初版が発刊されて、現在13刷まで増刷されています。

    2003年刊なので、図はExcel2002バードョンですが、Excel2003との違いは、ほんの少しピボットテーブルウィザートの中の絵が違う程度で、操作としては全く同じなので、お役に立てると思います。